魯迅おすすめ代表作品5選 教科書掲載の名作から隠れた名作まで

魯迅 おすすめ作品

中国近代文学の開祖である魯迅は、前国家・中華民国の時代に活躍した作家です。

留学経験から日本と関わりの深い人物で、彼の作品は教科書にも掲載されています。

本記事では、魯迅のおすすめ代表作を厳選して5作品紹介します。

▼目次をタップすると全作品が表示されます。

①『阿Q正伝』

自国民の無知を痛烈に風刺した名作

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発表時期1922年(大正11年)
ジャンル中編小説

■作品紹介
家も食も家族も持たぬ阿Qという最下層の人間の物語。周囲の人間に罵られ、吹っ掛けられた喧嘩に勝てた試しはない。そんな彼の住む村に、革命党の勢力が押し寄せてくる。無知な阿Qは、何も判らずに革命に便乗し、無知のために悲しい末路を歩むことになる・・・。

辛亥革命により清が滅び、中華民国が誕生する時期の情勢が背景に描かれている。列強の支配に喘ぐ状況とは裏腹に、自国の境遇に無関心な国民たちを風刺している。無知・無自覚こそ最大の罪という痛烈なメッセージが読み取れる。

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②『狂人日記』

食人文化を題材に封建主義を批判

発表時期1918年(大正7年)
ジャンル短編小説

■作品紹介
精神錯乱により、村の人間が自分を食べようとしているという強迫観念に陥った男の物語。歴史上、食人文化は実在し、罪人を食ったり、飢饉になれば子供を食うようなこともあった。男は食人の愚かさを必死で訴えるが、周囲からは気狂い扱いされるのだった・・・。

中国で近代まで続いた歪な食文化を題材にしつつ、その裏には当時の封建主義、とりわけ儒教に毒された人々をメタファー的に描いている。次の世代の子供たちに向けて、思想の変革を訴えた強烈な作品。

③『薬』

人血饅頭を食べれば肺病が治る!?

発表時期1919年(大正8年)
ジャンル短編小説

■作品紹介
肺病を患う子供のために父親が買ってきたのは、罪人の血で浸した人血饅頭。この饅頭を食べれば必ず病気が完治するという。しかし、人血饅頭を食った子供はなぜか死んでしまう・・・。

中国に伝わる、人血饅頭を食べれば肺病が治るという迷信を魯迅は度々批判している。また作中では、女性解放を謳い処刑された革命家を題材にした人物が描かれる。人血饅頭と革命家を重ねて描くことで、当時の病を患ったように疲弊した中国社会を風刺しているのかもしれない。

④『孔乙己』

中国の農村社会のリアルが描かれる

発表時期1919年(大正8年)
ジャンル短編小説

■作品紹介
貧しい労働者が集う酒屋で一人、孔乙己コンイーチーだけはボロボロの着物を纏って、自分はかろうじてブルーカラーではないことを主張している。しかし彼は科挙に落第して、完全に落ちぶれた貧しい人間である。周囲の労働者たちは、孔乙己の秀才気取りで見えっぱりな様子を嘲笑し馬鹿にしている。そんなある日、孔乙己はばったり店に顔を出さなくなる・・・。

孔乙己のように、伝統的な価値感に縋り、自分が落ちぶれたことに気遣いない人間を描いている。封建主義や儒教を批判し、新思想を唱えた魯迅は、孔乙己のような人間が凋落する様子を描くことで、この先の自国民の生き方を啓蒙していたのだろう。

⑤『故郷』

教科書掲載鉄板の誰もが知る名作

発表時期1921年(大正10年)
ジャンル短編小説

■作品紹介
二十年ぶりに帰郷した主人公は、少年時代に親しかった友人と再会する。しかし大人になった今、その友人との間には、地主と小作人という身分の差がありありと感じられ、もう昔のように接することは叶わない。別れ際に主人公は自分の甥と友人の息子を見つめながら、新しい世代に期待を託し、明るい未来を願うのでした。

少年時代の純粋な友情が、大人になると圧倒的な社会的格差で分断される。この封建主義の残酷さを訴え、また偶像主義によって自ら行動することを諦めた人間をも風刺しています。子供たちに未来を託すと同時に、自分自身も行動しなければいけないという魯迅の強い決心が感じられます。

まとめ

【魯迅おすすめ小説5選】

①『阿Q正伝』
②『狂人日記』
③『薬』
④『孔乙己』
⑤『故郷』

※タイトルをタップするとスクロールされます。

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