谷崎潤一郎おすすめ代表作10選|マゾヒズムと妖艶の傑作文学

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谷崎 おすすめ おすすめ作品

明治末期から戦後まで、長きにわたり活躍した文豪、谷崎潤一郎。

マゾヒズムや女体美など、エロティックなテーマを追求し、猥褻文学の汚名を着せられて国会で議論されたこともあります。

彼の作品の多くは教科書に掲載できない過激なものが多いですが、ノーベル文学賞の候補に上がるほど世界中で評価されています。

本記事では、谷崎潤一郎のおすすめ代表作10選を紹介していきます。

ブログ筆者
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①『刺青』

■脚フェチが炸裂した衝撃のデビュー作

発表時期   1910年(明治43年)   
ジャンル短編小説

■作品紹介
優れた彫り師である清吉には、美しい女体に刺青を彫りたいという願望がありました。そこで彼は美しい脚の少女を無理やり部屋に連れ込み、殆ど監禁まがいな状態で願望を叶えます。すると、あどけない少女は刺青によって女郎蜘蛛のような魅惑な女性に生まれ変わる・・・。

その後の谷崎文学に共通するテーマが描かれた処女作。フェティシズムや性的倒錯の美学はここから始まった・・・。

②『痴人の愛』

■実体験を元にした小悪魔的少女との恋愛

発表時期   1925年(大正14年)   
ジャンル長編小説

■作品紹介
カフェーで働く15歳の少女「ナオミ」を、自分好みの恋人にしたいと考えた主人公。そこで彼はナオミを自宅で預かるようになります。ところが次第にナオミは小悪魔的な女性に成長していき、主人公は翻弄され破滅の道を辿っていく・・・。

作者自身が妻の妹に恋幕した経験をモチーフに執筆した作品。当時その衝撃の物語が話題となり、小悪魔な女性を意味する「ナオミズム」という言葉が誕生しました。

③『卍』

■バイセクシャル文学の原点

発表時期   1930年(昭和5年)   
ジャンル長編小説

■作品紹介
夫に勧められて通うようになった女学校で、園子は同級生の光子に想いを寄せるようになります。夫を持つ身で、同級生の光子と関係を持つようになる園子。しかし光子には婚約相手が存在する。二組の男女の異性愛と同性愛が複雑な卍模様で入り混じる衝撃の物語です。

複雑な恋愛模様の中で、様々な偽装工作がなされ、まるでミステリー・サスペンス小説のような展開で物語が進みます。謎多き物語の真実をあなたは紐解くことができますか・・・?

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④『蓼喰う虫』

■日本の伝統美に目覚めた転回点の作品

発表時期   1929年(昭和4年)   
ジャンル長編小説

■作品紹介
愛情の冷めた夫婦の物語です。妻は不倫をしており、夫は売春宿に通っており、しかも互いに見て見ぬふりを続けています。仮面夫婦でありながら、なかなか離婚の決断ができない、その揺れ動く気持ちを緻密に描いています。

作中では人形浄瑠璃と女性美が重ね合わせて描かれています。それまで西洋的な美意識に向かっていた谷崎文学が、日本の伝統美に回帰した、転換期の作品です。

⑤『春琴抄』

■マゾヒズムを超越した献身の美学

発表時期   1933年(昭和8年)   
ジャンル長編小説

■作品紹介
盲目の三味線奏者である春琴と、彼女に仕える佐助の物語です。ある時、何者かに熱湯を浴びせられ大火傷を負った春琴は、以降誰にも顔を見せなくなります。そこで佐助は自ら眼球に針を刺し、盲目の世界で献身し続けるのでした・・・。

⑥『陰翳礼讃』

■日本特有の美意識を論じた随筆

発表時期   1934年(昭和9年)   
ジャンル長編小説

■作品紹介
日本と西洋の美意識の違いを、光との携わり方という観点から論じられます。日本人は古来から陰翳、つまり影の中に美を見出す人種だったのです。近代化によって失われていく陰翳の美を、せめて文学の領域に取り戻したい、と谷崎は考えるのでした。

日本の伝統美への回帰を宣言するような随筆です。その美的感覚の鋭さは、海外の文化人にも影響を与えたと言われています。日本人である以上、知っておくべき教養だと思います。

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⑦『猫と正造と二人のおんな』

■猫に嫉妬し翻弄される男女の物語

発表時期   1936年(昭和11年)   
ジャンル長編小説

■作品紹介
飼い猫のリリーを溺愛する正造。前妻も後妻も、夫が自分より猫を大事にすることに嫉妬していました。また前妻は姑問題で追い出された恨みがあり、リリーを譲り受けることで、正造の気を引こうとします。リリーを失った正造は、破滅的な末路を歩むことになるのでした・・・。

谷崎文学特有の女性美が猫に投影される異色な作品です。猫に嫉妬し翻弄される周囲の人間模様が滑稽で、それでいて妙に人間の醜悪を生々しく映し出しています。

⑧『細雪』

■戦中に発禁処分になった長編大作

発表時期   1941年(昭和16年)   
ジャンル長編小説(上中下)

■作品紹介
大阪の旧家を舞台に、4姉妹の日常生活を描いた作品です。上流家庭の贅沢で華やかな生活を舞台にしつつ、第二次世界大戦寸前の大阪文化の崩壊過程が描かれています。上中下巻を通して、進まない縁談が物語の主軸にあり、人物の心の動きが良く写し取られています。

本作が発表されたのは終戦直前で、国が質素倹約の生活を啓蒙する中、上流家庭の贅沢な贅沢を描いたため、国の姿勢に反するとして発禁処分を食らいました。しかし近代文学の傑作として名高く、三島由紀夫をはじめ多くの小説家や評論家から評価されました。

⑨『鍵』

■果たしてこれは芸術かワイセツか?

発表時期   1956年(昭和31年)   
ジャンル長編小説

■作品紹介
中年の夫婦がお互いの日記を盗み読みする物語。変わった愛撫を求めるが受け入れてもらえない夫。性欲が強すぎるあまり夫では満足できない妻。そんな夫婦関係において、妻は裏で何か秘密の計画を企んでいるが、そもそもお互いの日記に書かれている内容が偽装であるため、いよいよ謎は深まっていく・・・。

中年夫婦の愛欲を赤裸々に綴った本作は、「ワイセツか、芸術か」という二元論で批評され、国会でも糾弾されました。誰もが避けたがる夫婦の性事情に真っ直ぐ向き合った問題作です。

⑩『瘋癲老人日記』

■老人の性という新たな領域の文学

発表時期   1962年(昭和37年)   
ジャンル長編小説

■作品紹介
77歳の老人が、息子の妻に性的魅力を抱く物語です。足で踏まれたいというフェチとマゾの願望が赤裸々に綴られます。欲望の果てに老人は、息子の妻の足に頬ずりし、その足の型で仏足石を作る・・・?

作者自身が高齢化し、自らの死を意識するようになったために生み出された新たな文学領域です。『鍵』と合わせて、老人の性を描いた作品として高く評価されています。

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