日本文学随一の奇才、夢野久作。
精神異常、変態、エロ・グロなどの作風が特徴で、代表作『ドグラマグラ』は日本三大奇書の1つとされています。
『ドグラマグラ』の他にも、長編・短編問わず多くの奇怪な作品があります。
本記事では、夢野久作のおすすめ代表作10選を紹介していきます。
初心者でもとっつきやすいよう作品ごとに難易度を記しています!
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①『ドグラマグラ』
■日本三大奇書のひとつ、意味不明な問題作
発表時期 | 1935年(昭和10年) |
ジャンル | 長編小説(上下巻) |
難易度 | ★★★★★ |
言わずと知れた日本三大奇書のひとつ。
「読んだ者は精神に異常をきたす」と言われるほど、不気味で理解不能な問題作。
夢野久作の代名詞にして、もはや探偵小説の域を超えた、日本文学屈指の難関作。
上下巻約700ページの超大作なので、心して挑戦してください。
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②『瓶詰地獄』
■近親相姦と宗教の葛藤を描いた問題作
発表時期 | 1928年(昭和3年) |
ジャンル | 短編小説 |
難易度 | ★★★☆☆ |
兄妹の近親相姦という禁断のテーマを扱った衝撃の問題作。
3通の手紙を通して、兄妹の身に起きた、ある不可解な事件の真相が明らかになる・・・
ポルノ映画化されるなど、狂気と官能が合わさった夢野久作らしい作品です。
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③『キチガイ地獄』
■『ドグラマグラ』の前身となる短編
発表時期 | 1932年(昭和7年) |
ジャンル | 短編小説 |
収録 | 作品集『空を飛ぶパラソル』 |
難易度 | ★★★☆☆ |
精神病と記憶喪失をテーマにした、『ドグラマグラ』の前身となる短編小説。
物語を進めるごとに、不可解な点が明らかになり、読者が騙されていたことに気づきます。
探偵小説らしい叙述トリックが施された、本当に面白い作品です。
長大で難解な『ドグラマグラ』に挑戦する前の腕ならしにおすすめです。
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④『少女地獄』
■三人のモダンガールの狂気と破滅
発表時期 | 1936年(昭和11年) |
ジャンル | 短編小説集 |
難易度 | ★★★☆☆ |
狂気的な少女を題材に、三遍の物語から成る書簡形式の作品。
『ドグラマグラ』『瓶詰地獄』と並んで人気がある代表作。
本当に狂っているのは、果たして少女の方か、それとも我々一般人なのか。
探偵小説らしい謎が暴かれていく面白い物語なので、初心者におすすめです!
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⑤『犬神博士』
■体制に抗う少年の世にも奇妙な冒険譚
発表時期 | 1932年(昭和7年) |
ジャンル | 長編小説(未完) |
難易度 | ★★☆☆☆ |
夢野久作の作品の中で群を抜いて、明るく爽快な小説。
連載していた新聞が廃刊になったため、未完のまま残されたが、それでもファンから人気が高い作品です。
他作品のような難解さがないため、夢野久作が苦手な人にもおすすめです。
⑥『きのこ会議』
■「きのこ」VS「人間」の皮肉な物語
発表時期 | 1922年(大正11年) |
ジャンル | 短編小説(掌編) |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
わずか5ページ程度の掌編小説。
多くの短編を残した夢野久作の作品の中で、最も人気のある作品のひとつ。
きのこを主人公に、人間社会に痛烈なメッセージを訴えています。
夢野久作の皮肉的な作風を童話感覚で楽しめる作品です。
⑦『人間レコード』
■反共産主義をテーマにしたSF作品
発表時期 | 1936年(昭和11年) |
ジャンル | 短編小説 |
難易度 | ★★☆☆☆ |
夢野久作の作品の中で、最も政治色が強い短編小説。
晩年の夢野久作に見られる、反共主義の思想が色濃く表れています。
近年文庫本の表題作として発表され、再注目された隠れた名作。
内容がSFチックなだけに、好きに取っ付きやすく初心者にもおすすめです!
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⑧『人間腸詰』
■文学史上最もグロテスクなホラー作品
発表時期 | 1936年(昭和11年) |
ジャンル | 短編小説 |
難易度 | ★★★☆☆ |
タイトルから想像できる通り、まさに夢野久作らしい、グロテスクな怪奇小説。
人間をソーセージにする機械、一体何のためにそんなものが存在するのか。
身の毛もよだつ恐ろしい物語で、読後感が悪いため、心して読んでください。
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⑨『押絵の奇蹟』
発表時期 | 1929年(昭和4年) |
ジャンル | 中編小説 |
難易度 | ★★★☆☆ |
かの江戸川乱歩が激賞したことで有名な作品。
猟奇的な作品が多い夢野久作には珍しい、美しく儚い純愛小説。
主人公の出生にまつわる驚愕の秘密に引き込まれ、物語の展開も手に汗握るものです。
その他「氷の涯」「あやかしの鼓」を併録。
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⑩『冥土行進曲』
発表時期 | 1992年(平成4) |
ジャンル | 短編小説 |
難易度 | ★★☆☆☆ |
怪奇小説の帝王・夢野久作による、魔性をテーマにした短編集。
表題作の「冥土行進曲」は、限られた時間内にある目的達成を目指すサスペンスなので、展開を楽しんで読めます。
思いもよらぬ結末に感嘆すること間違いなし!
表題作を含む全8遍を収録。
まとめ
今回は夢野久作のおすすめ代表作をランキング形式で紹介しました。
奇才ゆえに彼の作品は難解なものも多く、とりわけエロ・グロが苦手な人にはハードルが高いかもしれません。
しかし一度ハマると独特の世界観から抜け出せなくなるので、気になる作品があればぜひ読んでみてください。