20世紀を代表するチェコ出身の作家、フランツ・カフカ。
生前に発表した作品は少なく、死後に再評価を受け、現在では世界文学を代表する作家として日本でも人気が高いです。
不条理を題材にした作品が多く、カミュと双璧な不受理文学の代表作家でもあります。
本記事では、カフカのおすすめ代表作5選を紹介していきます。
カフカ文学を読破した筆者が厳選して紹介しています!
①『変身』
■不条理文学の金字塔/虫に変身した男の物語
執筆時期 | 1912年 |
ジャンル | 中編小説 |
ページ数 | 176ページ |
難易度 | ★★★☆☆ |
■作品紹介
最も有名なカフカの代表作。日本で330万部も発行されている海外文学のベストセラー。カミュの「ペスト」と並んで不条理文学の代表作とされている。
■あらすじ
ある朝目覚めると、男は巨大な毒虫に変身していた。家の中は大混乱に陥り、男は部屋に閉じ込められ疎外される。なぜこんな姿になったのか。理由も分からぬまま男は不条理な運命に翻弄される・・・
②『失踪者』
■入門編におすすめ!異国を彷徨うドタバタ劇
執筆時期 | 1912年ー1914年 |
ジャンル | 長編小説 |
ページ数 | 361ページ |
難易度 | ★★☆☆☆ |
■作品紹介
死後に発表された長編三部作のひとつ。ひたすらアメリカを放浪する物語は、他作品より軽快で読みやすく、入門編におすすめ。
■あらすじ
女中を孕ませた罪で、17歳の少年はドイツを追放されアメリカを放浪することになる。住処や仕事を求めて異国を彷徨い、その旅の中で様々な出来事に遭遇し、どこにも辿り着けない運命に疲弊していく・・・
③『審判』
■理由も分からず逮捕された男の悲劇
執筆時期 | 1914年ー1915年 |
ジャンル | 長編小説 |
ページ数 | 320ページ |
難易度 | ★★★★☆ |
■作品紹介
死後に発表された長編三部作のひとつ。『変身』と同様に、ある日突然個人に襲い掛かる不条理な運命が描かれる。
■あらすじ
主人公Kは、ある朝目覚めると、理由を明かされず逮捕されてしまう。無実の罪を着せられたKは、自分の潔白を証明するために奔走するが、どんなに努力しても圧倒的な権力の前では無力であった。不条理な運命に翻弄された男の悲劇が描かれる・・・
④『城』
■カフカ作品で最も重量感のある長編小説
執筆時期 | 1922年 |
ジャンル | 長編小説 |
ページ数 | 630ページ |
難易度 | ★★★★☆ |
■作品紹介
死後に発表された長編三部作のひとつ。カフカ文学でもっとページ数が多い重量感のある長編小説。『変身』の次に人気が高い。
■あらすじ
測量師として雇われたKは、ある雪深い村にやってきた。だが城の許可なしに宿泊することは認められない。そこでKは城の訪問を試みるが、永久に城の門は開かれない。なぜ城はKの存在を認めようとしないのか・・・?
⑤『カフカ短篇集』
■長編よりも不可解な20の短編を収録
発表時期 | 1987年 |
ジャンル | 短篇集 |
ページ数 | 276ページ |
難易度 | ★★★★☆ |
■作品紹介
カフカは多くの短編作品を遺している。その中から20の物語を収録した作品集。
奇抜で不可解な物語が多いため、難解なカフカ文学に虜になった人におすすめしたい、ネクストステップに相応しい1冊!
■収録作品
掟の門/判決/田舎医者/雑種/流刑地にて/父の気がかり/狩人グラフス/火夫/夢/バケツの騎士/夜に/中年のひとり者ブルームフェルト/こま/橋/町の紋章/禿鷹/人魚の沈黙/プロメテウス/喩えについて/万里の長城
『絶望名人カフカの人生論』
■カフカのネガティブな言葉が詰まった名言集
発表時期 | 2011年 |
ジャンル | 名言集 |
ページ数 | 276ページ |
■作品紹介
カフカの日記やノートや手紙から抜選された名言集。自虐や愚痴や弱音など、まさに絶望的でネガティブな言葉が収録されている。
人生に行き詰まり、絶望し、鬱屈とした日々を送っている人におすすめ。カフカのネガティブを名言読めば、逆に心が軽くなり勇気づけられること間違いなし!
ぼくの人生は、自殺をしたいという願望を払いのけることだけに、費やされてしまった。
『絶望名人カフカの人生論』
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