アルベール・カミュおすすめ代表作7選|不条理文学の名作

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カミュおすすめ1 おすすめ作品

フランスを代表する作家アルベール・カミュ

植民地のアルジェで生まれ育ち、貧困と熱気と大自然の中で過ごし、1942年に『異邦人』で小説デビューを果たす。他にも戯曲や哲学エッセイを執筆。

作品を通して不条理の哲学を展開し、カフカ、サルトルと並んで実存主義の旗手とされる。

史上2番目の若さでノーベル文学賞を受賞したが、間も無く交通事故でこの世を去った。

本記事では、カミュのおすすめ代表作7選を紹介します。

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①『異邦人』

■小説デビュー作/太陽のせいで殺人

発表時期1942年
ページ数    137ページ    
テーマ人間社会の不条理

■作品紹介
カミュの小説デビュー作であり、彼の代名詞的作品。日本でも人気が高く、海外文学の歴代売上5位。人間社会の不条理と、理性の不合理を追求し、ノーベル文学賞を受賞したのはこの作品によるところが大きい。

■あらすじ
「きょう、ママンが死んだ。」
母の死の翌日に海水浴へ行き、女と情事に耽るムルソーは、あるときアラブ人を射殺し、その動機を「太陽のせい」と答える。裁判にかけられた彼は、冷酷な人間性を指摘され、死刑を宣告されるが、それでもなお彼は自分が幸福であることを確信する・・・?

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➡︎『異邦人』あらすじ解説

②『ペスト』

■カフカ『変身』と並ぶ不条理文学の最高傑作

発表時期1947年
ページ数    386ページ    
テーマ集団を襲う不条理

■作品紹介
カフカの『変身』と並んで、不条理文学の金字塔とされるカミュの小説2作目。
中世ヨーロッパで人口の3割以上を死亡させた感染症ペストを題材に、集団を襲う不条理を描く。ナチスドイツを寓話的に描いた作品とも解釈されている。

■あらすじ
1匹の鼠の死骸に始まった異変は、たちまちオラン市民の大量死を巻き起こし、ペストが原因だと判明する。街は完全に封鎖され、脱出不可能な状況で、人々はパニックに陥る。その中で、闘う者、分析する者、祈る者、逃げ惑う者、悪事を働く者・・・不条理に直面した場合に、人々が見せる様々な諸相がリアルに描かれる。

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➡︎『ペスト』あらすじ解説

③『転落』

■3作目にして生前最後に発表された小説

発表時期1956年
ページ数    309ページ    
テーマ現代における裁きの是非

■作品紹介
三作目にして生前最後の中編小説。政治思想が原因で非難を集め、十年近く小説家として沈黙したカミュが、晩年に発表した作品。過去の作風とは異なり、独白形式で「人間の二重性」と「罪の意識」が語られる。
新潮文庫版には、短編集『王国と追放』が併録されている。

■あらすじ
パリでの弁護士生活を捨て、アムステルダムに転落してきた男クラマンス。自身を高い位置に到達させるエゴイズムを怠らなかった彼は、女性が身投げしたのを助けなかった出来事が原因で、他者に裁かれる可能性に怯え、先に自分で自分を転落させる・・・

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④『最初の人間』

■未完に終わったカミュの自伝的小説

発表時期1994年(死後に刊行)
ページ数     358ページ     
テーマ少年時代の回想
アルジェの原風景

■作品紹介
カミュが交通事故で死んだため、未完のまま終わった遺作。トルストイ『戦争と平和』くらいの長編大作が構想されていた。
フランス領アルジェで生まれ育ったカミュの少年時代の回想が自伝的に描かれる。死から34年後に刊行され、未完にもかかわらず世界中でベストセラーを記録した。

■あらすじ
記憶にない父の空白を埋めるため、ジャックは生まれ故郷アルジェを訪れ、そこで少年時代の記憶を回想する。故郷の壮大な自然にノスタルジックな愛着を抱くと同時に、貧しい植民地に移住し、根も信仰も父親もなく、独りで生きる術を学ぶ必要があった自分は「最初の人間」だと考える・・・

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⑤『幸福な死』

■カミュが最初に書いた『異邦人』の草稿

発表時期1971年(死後に刊行)
ページ数     295ページ     
テーマ『異邦人』の草稿
世界との一体化

■作品紹介
カミュが最初に書いた小説だが、完成度に満足せず、生前は未発表のままだった。その内容は『異邦人』の草稿で、『異邦人』生誕の秘密を解き明かす作品となっている。

■あらすじ
母親の死後、孤独で貧しい生活を送るメルソーは、不具者の知人を射殺し、金を奪って汽車に飛び乗る。プラハやウィーンを旅し、三人の女友達との共同生活を経た彼は、孤独という名の自己放棄によって世界と一体化する感覚に幸福を見出す・・・

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⑥『カリギュラ』

■不条理三部作のひとつ/不朽の名戯曲

発表時期1944年
ページ数    184ページ    
テーマ秩序の破壊
神の不在の証明

■作品紹介
『異邦人』『シーシュポスの神話』と併せて「不条理三部作」と呼ばれている。ローマ帝国の暴君カリギュラを題材にした戯曲で、今でも頻繁に舞台化され、小栗旬や菅田将暉が主演を務めて話題になった。

■あらすじ
皇帝カリギュラは、最愛の妹の死後、狂気的な暴君に豹変する。「月を手に入れたい」と狂言を口にし、民衆から財産を奪い、気まぐれに臣下を殺し、その妻を陵辱する。彼はペストのように、世界に不条理を与える存在になることを望んでいる・・・

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⑦『シーシュポスの神話』

■カミュ文学の根本となる哲学エッセイ

発表時期1942年
ページ数    208ページ    
テーマ不条理の哲学

■作品紹介
カミュの思想の根底を成す、不条理の哲学を解説したエッセイ。タイトルにもなるギリシャ神話に寓して、不条理の理論がカミュなりに展開される。
『異邦人』はじめ、彼の著書を読み解く鍵となる作品だが、最も難解である。

■あらすじ
神を欺いたシーシュポスは、大きな岩を山頂に押し運ぶ罰を与えられる。ところが山頂まで運び終えたその瞬間に、岩は転がり落ちてしまう。何度繰り返しても同じ結果にしかならない。この神話にカミュは、いずれ死ぬにもかかわらず、それでも生き続ける人間の運命を描き出し、「不条理の推論」「不条理な人間」「不条理な創造」この3章に分けて哲学分析がなされる。

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まとめ

【カミュおすすめ代表作7選】

①『異邦人』
②『ペスト』
③『転落』
④『最初の人間』
⑤『幸福な死』
⑥『カリギュラ』
⑦『シーシュポスの神話』

※タイトルをタップするとスクロールされます。

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